キャンディ・2
第一章 夏(2)
部屋はきれいだった。ラブホテルという安っぽさはなく、ラグジュアリーな部屋だ。
「 きれいな部屋だよな。先月できたばかりなんだ」
ハックスはレンの背後で、腕時計を外してテーブルの上に置いた。
「 水でいいか」
「 うん」
備え付けの冷蔵庫の中から、ミネラルウォーターのペットボトルを差し出してくるハックス。レンはそれを飲んだ。ハックスは、ストロングゼロの缶を開けて飲んでいる。 ハックスの喉仏や、手の動きをレンはじっと見つめている。
「 レン。全部飲むなよ」
「 ん・・・何で」
ハックスは、ポーターのビジネスバッグから、小さな透明の袋を取り出した。レンはそれを見て、ぎくりと体を緊張させた。
「 ハックス。それ」
ハックスはベッドに座っているレンの隣に座ると、肩を寄せてその袋を間近でレンに見せてきた。
「 今日のために上野で買ってきた。怖くないよ。バイアグラみたいなやつさ。二つあるからもちろん俺もやる」
「 ・・・本当に?」
ハックスは笑った。
「 俺が嘘をついたことがあるか?」
レンは泣きそうになった。ハックスは一度も嘘ついたことがない。結婚していることも、何もかも隠さずにレンにすべて伝えてくれる。レンはそれが嬉しい。幸せだ。 ハックスは袋から白い錠剤を取り出す。
「 口を開けて。レン」
レンは言われた通り、口を開けた。ハックスはレンの舌の上に錠剤をのせる。レンはそれを水で流しこんだ。ハックスもストロングゼロで錠剤を飲み込んだ。 ハックスは自分のシャツのボタンを外した。
「 今日も暑かったな・・・」
独り言のように呟く。そしてレンにキスしてきた。レンは軽くハックスを押しやった。
「 汗臭いから、恥ずかしい」
ハックスは笑った。レンはその目に興奮する。笑っていても心の内は見せてくれない。
「 何度もしてるじゃないか。何が恥ずかしいんだ」
ハックスは乱暴にレンのシャツを脱がした。強くシャツを引っ張られたから布が破ける音がした。レンはぞくりとした。レイプされているみたいだ。
「 本当だ。汗の匂いする。この辺りか」
ハックスはべろりとレンの首筋を舐めた。う。と短く声をあげてのけぞるレン。そのまま二人はベッドに倒れこんだ。 ハックスはレンの脇の下まで舐めてくる。ハックスの鼻がレンの脇毛に埋められる。
「 ん・・・やだ・・・」
しつこいぐらいハックスはレンの脇の下を舐めてくる。目があった。レンは思わず目を反らした。だんだん体が熱くなってくる。
( さっきの薬だろうか)
「 レン」
ハックスはレンの顎を掴み、舌を絡めてキスをしてきた。レンは浅く喘ぐ。腰が疼いて勝手に動く。レンのぺニスは硬くなってくる。そしてレンの「 そこ」も・・・
そんなことあるはずないのに、ハックスの舌はレンの喉の奥を舐めてきた。ぞくぞくとレンの背中が震える。薬のせいで感覚が敏感になっているのか。 唇を離すと、唾液の糸が二人の唇を間を伝った。ハックス目の縁が赤くなっている。
「 あは」
レンは笑って、ちろりとハックスの舌先を自分の舌で舐めた。
「 ハックスの舌、長いね」
ハックスは首をかしげた。
「 そうか?」
「 そうだよぉ」
レンは楽しくなってきて、笑いが止まらなくなってきた。
「 ハックス、俺、幸せだよ。こんなこと誰とできないと思ってた。でもこうやって出逢えてさ・・・ん、ふふっ」
ハックスはレンの髪の毛を撫でて笑った。
「 いい感じにキマってきたな」
ハックスはレンに何度もキスをして、レンの胸を揉みしだいてくる。手の平で乳首を転がして、両方の乳首を強くつまみ上げた。
「 あふ、ああっ、ああっ・・・・・・!!!!んぅ・・・・」
ぐりぐりとハックスはレンの乳首を指で押しながら、笑っている。
「 お前、始めた頃はこんなんじゃなかったよな。一人でも触ってるんじゃないのか」
「 あ、ははっ。そうだよぉ・・・逢えないとき一人でしてるよぉ・・・」
「 こんなでかくて醜い乳首じゃなかったもんな」
人差し指で、ぴんっ。と乳首を弾かれ、レンは、ひっ、と悲鳴をあげた。ハックスはレンのぺニスをジーンズの上から触ってくる。
「 どうする。もう触ってほしいか」
レンは、ごくりと息を飲む。頭が、ぐらぐら揺れる。ふるふると首を横に振る。
「 まだ・・・もう少し・・・いじめて」
「 分かった。じゃあそろそろ俺のが欲しいだろう」
「 あ、ああっ・・・欲しい・・・」
ハックスは、自分のボクサーパンツを下げた。レンはそこに顔を近づける。レンのほんの鼻先に、ハックスの勃起したぺニスが現れた。レンはため息をついた。ぐい。とハックスは自分のぺニスをレンの鼻先に近付けて、ふふ。と笑った。
「 いつぶりだ?」
「 ・・・一ヶ月と十五日ぶり。逢いたかった・・・」
「 俺のぺニスに言うなよ」
レンはハックスのぺニスに頬擦りをする。まずは先端にキスをする。先走りの液がそこから溢れ苦味を感じる。 ハックスはレンの口の両端に、両方の親指をひっかけた。ぐい。とそのまま横に引っ張る。ん。とハックスを見上げるレン。
「 このほうが奥までくわえることができるぞ」
レンはそのままハックスの巨大なぺニスを口に含んだ。ハックスの思惑通り、レンは奥までハックスのぺニスをくわえた。ハックスはレンの髪の毛を撫でて笑った。
「 ほら。お前の喉の奥を犯してやるからな」
レンの頭を掴み、ハックスは腰を前後に動かした。その度に、レンの口から、じゅる。じゅぽ。と濡れた音が聞こえた。レンは喉の奥をぺニス突かれて、涙をこぼした。興奮する。もっと、もっと、息ができない。もっと満たして。
「 ふぐ、うぅ・・・・うっ」
「 鼻水まで出てるぞ。大丈夫か?」
「 うーっ・・・・・うぅ、んぐっ」
「 あぁ」
ハックスはため息をついて、ゆっくりとぺニスをレンの口から引き抜いた。レンは自分で乳首をいじりながら、ハックスのぺニスを堪能していた。だから引き抜かれてショックだった。
「 レン、ほら舌を出せ。溢すなよ」
言われた通りにすると、ハックスはレンの咥内に射精した。精液はレンの舌の窪みにたまった。
「 はぁ・・・・んぅ」
どくどくとレンの口の中に放出される精液に、興奮して体を震わせた。
「 全部飲むんだ。おいしいだろ」
「 うん・・・・」
「 そろそろ限界だろうな。レン、ジーンズ脱げ。裸になれ」
「 はい・・・」
「 そして両足を抱えて、俺に全部見せろ」
「 分かった・・・」
言われた通り、レンは全部脱いだ。そして両足を抱えてハックスに見せた。ハックスは笑った。
「 俺の言うことちゃんと聞いてたな」
レンはすべてをさらけ出していた。尿道にプラグを入れて勃起しているぺニスと、アナルビーズを入れて開発されているアナルをハックスに見せていた。 ハックスはiPhoneを取り出すと、レンのそこを録画し始めた。
「 あ・・何?やだ・・・」
起き上がろうとするレンを押さえつけて、ハックスは言った。
「 これをネタに抜くから。大人しくしてろ」
「 奥さんにバレたらどうするの」
「 俺の妻は携帯を見るようなことはしない」
ハックスは、レンのアナルビーズの紐に手をかけた。それをくい。と軽く引っ張ると、レンのアナルに沈んでいたビーズが、一個だけ引きずり出された。
「 ふぅ、ああっ・・・・!」
腰から下がぞわぞわと震える。気持ちよすぎてぼろぼろ涙が溢れた。ふん。とハックスは笑う。
「 いつから入れてた?」
「 き、昨日からぁ、あ、んっ」
「 ずいぶんここも開発されてきたよなぁ・・・きれいなもんだ」
ハックスはレンのアナルからビーズをゆっくり引き出しながら動画を撮影している。レンは息も絶え絶えになりながら、快楽に身を委ねている。クスリのせいかいつもより気持ちいいし、ぺニスは痛いぐらい勃起している。ふ。とハックスは笑った。そしていきなり紐を強く引っ張った。
「 う、あ、あ、あああっ!!!!」
レン悲鳴をあげた。ビーズが次々とレンのアナルから出てくる。びくびくと腰を痙攣させてレンは歓喜の声をあげ続けた。 レンはもう耐えきれずに、持ち上げていた両足をベッドに投げ出した。はーっ、はーっ、と荒く息を吐いて、下半身の甘い痺れに身を委ねる。まだ腰が痙攣している。 涙でぼやけた視界に、ハックスの赤い髪の毛がきらきらと輝いている。レンは手を伸ばす。その手を取るハックス。世界で一番好き。きれいできらきらの世界にいる自分だけの人。 ハックスは笑う。
「 何のびているんだ。まだだぞ」
ハックスはいきなりレンのアナルに、自分のぺニスを押し進めてきた。ズブズブとそれは容赦なくレンの中に入り込み、レンの一番敏感で感じやすい箇所を擦りあげる。レンのアナルはハックスによって開発されて、ヴァギナのように濡れている。ハックスが腰を前後に動かす度に、じゅぷ、ずぽっ。と音を立てる。あまりの快感にレンの頭は真っ白になる。
「 はは。最高だな。お前の顔」
レンの尻にハックスの腰骨が当たる。パンッ、パンッと乾いた音が部屋に響く。
「 お、奥、当たってぇ・・・・!!!い、いぎっ・・・」
レンは途中で言葉を失う。尿道のプラグをぐりぐりといじられてまた新たに快感がレンを襲う。
「 お前を愛している。お前に逢えて幸せだよ」
ハックスはいきなりレンの首を締め上げる。息が止まる。ハックスへの想いがどんどん高まる。
「 ・・・イキ、死ぬ・・・」
息も絶え絶えにレンは呟く。ハックスはレンの頬に、まるで恋人のようにキスをする。
「 そのまま死ね」
ハックスはレンの耳元で囁いた。首を締めている力を緩め、レンの尿道のプラグを抜いた。
「 くぅ、んっ」
レンはそのまま達した。レンのぺニスからは先走りの、とろりした液体しか出てこなかった。ハックスはレンの中で達し、精液を中で大量に出した。レンはそれに答えるように奥でオーガズムを迎え、達した。
「 好き・・・」
「 愛してる・・・」
ハックスとレンの言葉は、部屋の中を漂い、とろりと溶けた。